辻之内 葵 ──この男、やっぱりマイペースかつ恐ろしく天然?


「おい! ずっと一緒にいたってなんだよ?」

「ねぇ、なによー?」


吉井とリカの連打の問いかけに何故かまたドモリだすあたし。


「そっそれはただ、ただ……に、に、日誌を」


もうっ なんで! あたしって、いつからこんなにキョドり星人だったの!?

自分でも制御不能なほど口をパクパクして慌てていたその時、首の辺りに人肌の温もりを感じた。

ぎょっとして振り向くと、目線を合わせるように屈んだ姿勢でこっちに手を伸ばしてる辻之内がいて、びくりとする。

わざわざ確認するまでもないが、彼の手に触れている物はあたしの首筋であり。

一旦離れたと思ったら、今度はおでこに掌を密着させた。