未熟な天使 *恋と心理学と彼とわたし*

「そうだ。もう1個あった」


って辻之内。


「オコチャマ熱出したこと?」


訊いたら


「時田はその言い方しないでくれよ」


って、あたしの体にまわしてる腕に力を込める。


「ごめん。でも教えて?」


「それは、初めてキスした次の日」


「あの、旧校舎での?」


コクっと頷いた彼の顔が髪に触れる。


「あたしとキスをして?」


「そう。高ぶりすぎて」



聞かされたこっちのほうが赤くなる。


でもやっぱりカワイイ。

クールな辻之内のそんなとこ。