そんでもって、日直の仕事は必ずサボるという……。
もうっ、ホントに何処に行ったんだか!
今日こそは日誌書かせようと思ってたのに、昼休み終わっちゃうじゃないのよーっ。
と、心の底から沸き起こる熱をグッと噛み締めていたその時。
「あ」
階段を上がりきったところで隣を歩いていた吉井が立ち止まったの。
「なに?」
吉井の顔を見上げてから、その視線の先を追って。
「あーっ!!!」
思わず大声をあげた。
廊下の向こう側、数十メートル先からゆっくりと歩いてくる人物があたしの声に気付いて。
こんなに離れていても、柔らかく且つ穏やかに微笑むのがわかった。
「辻之内!」
「あおいー、湊ちゃんがご立腹だぞー」
あたしの怒りを込めた呼びかけにも、吉井の言葉にも特別変わった反応を見せず、機嫌良さげに微笑ってる辻之内。
本っ当に、あきれるくらいのマイペース。