「辻之内、あのね?」


「ん?」



あたしの呼びかけに、こっちを見て顔を傾けたその表情。


話ができなかったこの数日、

たった数日でも何ヶ月も経ってるように感じていたの。


だから、こうやって近くでそういう顔を見るのも久しぶりみたいで。

たまらなくドキドキする。




「時田?」


「ん?……あっ あー、ごめんねっ」


「どうしたの?」



あたしの顔を覗きこむように尋ねてくる、その仕草。

顔が熱くなる。

それに胸ん中が焦げちゃうよ ――


こういう反応が起きると思うの。

いまさらだけど。

あたし、やっぱり辻之内のことが好きなんだって。