「どうしたの?」 「う、うん」 2人乗りなんて、いつぶりだろ? しかも、なんてったって相手は王子様だよ。学校のアイドル的存在だよ。 辻之内と2人乗りだよーっ。 心の中で会話を繰り返すあたしと、もうひとりのあたし。 なんだかんだ言いながら手のひらが汗ばんでくる。 「時田?」 「え? あ、ごめん」 よぉし、ここはなんでもない顔して乗っちゃうのよ! 頑張れ、あたし!! ヨイショってお尻を乗せて、スカートの裾を腿の間に挟み込んだ。 「ちゃんと掴まって」 と言われてもですね……。