*
送っていくよって言われて、近いからいいって断ったあたしだけど。玄関を出たら、外はもうほとんど暗くなっていて。
おまけに辻之内が
『近頃この辺りで危ない奴が出没してるみたいだけど、大丈夫?』
なんて言うもんだから、彼の申し出を受け入れることにしたんだ。
帰り道。
「ねぇ、さっきどんな夢見てたの?」
ずっと気になってて、だから訊いてみた。
「夢?」
「そう。夢、見てたでしょ?」
そしたら、ちょっと沈黙した。
「んー夢ね、どうかな……でも、どうしてそんなこと訊くの?」
「別に理由はないんだけど……」
逆に突っ込まれて閉口しちゃったけど。本音はなくないんだ。
つまりはある。そんなことを訊いた理由が。
送っていくよって言われて、近いからいいって断ったあたしだけど。玄関を出たら、外はもうほとんど暗くなっていて。
おまけに辻之内が
『近頃この辺りで危ない奴が出没してるみたいだけど、大丈夫?』
なんて言うもんだから、彼の申し出を受け入れることにしたんだ。
帰り道。
「ねぇ、さっきどんな夢見てたの?」
ずっと気になってて、だから訊いてみた。
「夢?」
「そう。夢、見てたでしょ?」
そしたら、ちょっと沈黙した。
「んー夢ね、どうかな……でも、どうしてそんなこと訊くの?」
「別に理由はないんだけど……」
逆に突っ込まれて閉口しちゃったけど。本音はなくないんだ。
つまりはある。そんなことを訊いた理由が。



