「……ちが、そんな…つもりじゃ、」


涙がぽたぽたと畳を濡らしていく。


後に残ったのは、後悔だけ。


自分に傲って、結局怒らせた。



「………うあ、ぁ……」


嗚咽だけが漏れる。


志島君からしたら、私が泣くなんて許せない位だろうに。


でも、涙は止まる気配が無い。


後から後から、溢れては落ちてゆく。



暑かった筈の部屋が急に寒く感じられて、胸元が開かれたワイシャツを握り締めた。



(お節介、だったのに)




私は、志島君を傷つけた。