先生の笑う姿は癪に障り、手を叩いて指をどかせた。 「何だよ。写真でも撮っておこうかと思ってたのに」 「結構です」 目を鋭くさせ、ジロリと一睨みしてから、作業机に戻る。 ……彼はあんな風に笑うんだ。 学校だと、さっきみたいに大口を開けて笑う姿なんて見ない。 ここでは、気を許せているのか。 そう考えると、鋭くさせていた目は、次第に緩み。 頬も緩みそうになったので、慌てて引き締めた。 こんな事で浮かれている場合ではない。 さっさと、原稿を仕上げないと。