本当にって……。 「先生に嘘吐いても、何もならないじゃないですか」 人から好かれようが、嫌われようが。 私の知ったことじゃない。 それに、私は既に両親から嫌われて育ってきたんだ。 今更人に好かれたいなんて、思ったこともない。 「まぁ、俺はお前が好きだけどね」 その言葉一つだけを残し、席を立って部屋から出ていく先生。 「……馬鹿みたい」