「すいません……。私、今日は帰ります……」 ふらふらと立ち上がり、鞄を抱えてドアを開ける。 「実依ちゃん?実依ちゃーん?!」 凛子さんの声は聴こえている。 だけど、振り返る気なんてさらさら無い。 どうしよう。 こんなんじゃ、私発狂しそう。 「嫌な予感しかしない。」 それだけが頭の中をぐるぐると、何度も何度も廻っていた。