「ホントだ、半熟で美味しい……。」


アイツが目玉焼きを頬張りながら、ポツリと俺の怒りのもとを呟く。


「そんなこと言ってると没収するぞ。」

「あたし何にも言ってないもん。」


俺が睨めばアイツはとられまいと子供みたいに抱え込む。


「あっ、テレビテレビ!」


アイツは了承もなくリモコンのスイッチを押す。


勝手なヤツだな……。


そうして、テレビから流れてきたのは、俺のマンションと蟻のように群がるマスコミたち。


「ウソッ!これここ!?マジ!?」

「ああ。カーテン開けんなよ。」


口をあんぐり開けるアイツに俺は釘をさす。


外は本当にどうしようもないことになってるからな。


すると、映像が切り替わりアイツは金切り声をあげた。