【拓真Side】


「カッートッ!!」


撮影現場に響く声。


「OKだよー。じゃあ、休憩!」


俺はOKが出ると深く息を吐き出した。


「お疲れ様ー。いい演技でしたよ。あっ、お茶どうぞ。」


「ありがとうございます。でも、演技はまだ未熟ですよ。」


俺はスタッフの人からお茶の入った紙コップをもらいながら、爽やかな神崎拓真を演じて言葉を返す。


俺は声をかけてくる人たちに愛想よく言葉を返すと、椅子の上に置いてある台本を手に取り腰かけた。


ちなみに今撮影してるのは、学園モノのドラマだ。


そんなわけで今は衣装である白いブレザーの制服を着ている。