天使未満。


テーブルにお水を置いてくれたおばさんが一言。


「渡辺君、ずいぶん可愛い彼女だねぇ。

高校生? 隅に置けないじゃないの~」


一瞬、渡辺先生の顔を見たら、向こうもあたしを見た。

目がばっちり合ってしまって顔が熱くなる。

やだ、あたし、違うって言わなきゃならないのに、言葉につまっちゃう。

水を飲んでいた渡辺先生、危うく噴きだしそうになってるし。


「ぶっ!

おばさん、まだこの子、中学生なの!

図書館でやってる塾の生徒なんだ。

さすがに15歳はまずいでしょ!!」


それを聞いたおばさんがあたしをまじまじと見て、それから渡辺先生を見ながら言ったのは……。