現実は、厳しかった。

向かいに座る担任の先生の顔も、隣に座るお母さんの顔も、超厳しい。


「こちらが相関表です。

芹香さんの内申点と、今回のテストの結果だと、だいたいこのあたりになります。

ここだと……この近くの公立高校は、M商業高校がぎりぎりです」


机の上には、あたしの成績とこの学区の高校の資料。

近くの公立高校だと、ここにしか進学できる見込みはないみたい。


「どうしても、他の高校は無理ですか?」


いつもより低い声で、お母さんが尋ねた。


「当日のテスト次第では、あと2つ位ランクを上げた高校も可能です。

ただ……一発勝負ですよ。万が一ダメだった場合のことを考えると、あまりおすすめできません」