「はい……」
「まさか!」
まさかって、何?
あたしがそんなに尻軽だと思った!?
失礼なっ!!
顔を上げて睨みつける。
つり目が真ん丸になっていた。
「あたし、お母さんが苦労してるの見てますから。
それに、いい加減な生き方をしてたら、いい加減な男しか寄り付かなくなるって教えてくれたのは、渡辺先生ですよ!
渡辺先生こそ、あたしに何も言わずにいなくなっちゃうんだもん。
諦めようって何度も思ったのに。
他の人から『付き合って』って言われるたびに、どうしても比べちゃうんです。
あたしの本当に好きな人と、目の前にいる人を……」



