あたしの告白が聞こえていたせいで、渡辺先生を悩ませていたなんて。
優しい人だから、きっとどうやって断ろうかって考えて、それで受験が終わった時間に来てくれたんだ。
会えなかったけど。
ずっと、気にしてくれていたんだ……。
目の前に、本格的なカレーが運ばれてきた。
「お取込み中ごめん。
腹減ってたらイライラするからさ、先に食べてしまいなよ。
それからゆっくり話せばいいんじゃないか?
ああ~、でもそろそろ他のお客さんが来るなぁ。
お嬢さんも、何だか泣きそうだぞ。
一応フォローしとくけど、こいつホント不器用だから、悪気があって言った訳じゃないと思うよ」
マスターがあたしに笑いかける。
……でもって、渡辺先生を睨みつけて、耳元で何やらこそこそ話していた。



