落ち込んだって聞いて、喜んでしまうあたし。
だって、あたしの苗字が変わったことを、おそらく『ユウヤと結婚』したって勘違いしていた訳で。
何か、すっごく可愛いんですけど。
「落ち込んだってことは……期待していいんですか?」
そう言った途端、はぁっと大きなため息をつかれた。
「あのさ、入試の日に自分が言ったこと、忘れてないか?
君に告白されて、俺がどれだけ振り回されたか知ってる?」
え?
何?
まさかっ!?
あの時の言葉、聞こえてたの!!
「聞こえないように、言ったんですけれど……」
正面に見える渡辺先生の顔は、ものすごく真剣だった。
「しっかり聞こえたし、薄々そうじゃないかなっていう気はしてたよ。
でもさ、中3の女の子に告白されて、どうすりゃいいんだよ!?」



