「マスター、お久しぶりです。
これからちょっと大事な話をしたいんで、隅っこに置いといてくださいよ」
「了解。いつものでいいか?」
「はい。星沢さん……いや、せ……豊田さんもこれがオススメなんだけど」
あ、名前。
そういえば、ずっとあたしの事『君』って呼んでたよね?
きっと、勘違いされてて、それで……。
「そのオススメでお願いします」
マスターが居なくなってから、言ってみた。
「あたしの苗字、やっぱりすぐ気付きましたか?」
「うん。だって、病院でネームプレート見たら、違ってたし。
だから、探しても見つからなかったんだな」



