高校3年の冬。

あたしはまた受験勉強をしていた。


今度は高等看護学校の受験。

お母さんが入院していたあの病院の、付属高看が第一志望。

弟の優也(ゆうや)が産まれたことで、飛鳥も自分が本当に進みたかった道を選んだ。

飛鳥の夢は、臨床検査技師。


「お母さんのように、急に死んじゃう人を少しでも減らしたいの」


保健衛生学部のある大学を志望しているので、お互いに理系の勉強を励まし合って頑張った。


渡辺先生。

高看の試験の日も、あのお守りを持って行ったんだよ。

先生に教えられた試験のポイント、高看の問題でも役に立ったの。