天使未満。


「いいよね。

おばあちゃんになっても、あんな風に支え合っていけたら」


飛鳥がおじいちゃんとおばあちゃんを見ながらぽつりと言った。


「お母さんが死んじゃって、お父さんは一気に老け込んじゃったんだ。

子どもの眼から見て、そんなに熱々ラブラブな夫婦じゃなかったけど、やっぱりショックだったみたい。

当然だよね、ずっと元気だったんだから。

お父さんは、自分の方が絶対先に逝くって思ってたんだって。

自分の方が年上だったし、女の人の方が長生きするでしょ?

それがさ、まさかお母さんに先立たれるなんてね」


あたしは何て言っていいのかわからなかった。

ずっと母一人子一人で暮らしてきたあたしは、身近な人の死を経験していないから。

ただ、耳をかたむけて相槌をうつだけ。