「他にも色々あるけれど、とにかく国語と英語はお得な教科なんだ。
問題文を読めば答えが書いてある場合が多いんだから。
ポイントさえつかめば、かなり点数は上がるよ。
あとは星沢さんの努力次第、かな」
ううう、努力って苦手だけど。
「頑張ります……」
あたしが小さく答えたら、渡辺先生が近づいてきた。
こんなに接近されたら、心臓がおかしくなっちゃう!
「看護師になるんだろう?
高看の試験にも、国語と小論文がある。
今から頑張らないと、白衣は着られないよ」
「きっ、着ます! 絶対に着るもん!」
動揺するあたしの耳元で、またひそひそと内緒話。
「星沢さん、似合いそうだもんな」



