【完】悪魔彼氏にKISS

何年か前から、もうこの家にはあいさつなんてなかった。




お互いの存在を無視するように、みんな何も話さなかったし、家族の思い出もない。




それ以前に私達は、家族と呼べるのかどうかすらわからなかった。




「実はな……」




お父さんに座れと言われて空いていた椅子に座ると、さっそく話を始めたお父さん。