<祥平side>

沙南が百面相してる。

ニカッて笑ったかと思うと、
あたりをキョロキョロ見回しだした。

そのあとガクッと
肩を落としてため息をつく。

そしたらフイに
空を見上げて遠い目をしだして。

ホント、コイツ、
見ていてあきないヤツだな。

でも、
ほっとくと沙南の百面相を
見ているだけで
家に着きそうだったので、
俺はあせって声をかけた。

もっと沙南としゃべりたい。

沙南の声を聞きたい。

「サナギ、なにキョドってんの??」

「なっ、なんでもっ、ないよ??
キ、キョ、キョドッてなんかいないし。
うん!!」

ぷっ 沙南は、
キョドッてないって言ったけど、
オマエ、十分ヘンなんですってば。

俺がふき出すのを見て、
沙南が照れながら俺に笑いかけた。

ようやく沙南の百面相は終わったみたいだ。