そのあと少し話して別れた。 なんでも、あの日号泣しまくった私が気になりすぎていたらしい。 なんかすごく申し訳なくなった。 ビニール傘はくれると言った。 「あ、シズク先輩。」 しばらく大学祭の中をぶらぶらと歩いていたらヨシタカに会った。 「あ、ヨシタカ。」 「カズタカと会えました?」 「うん。しかも知り合いだった。びっくりした。」 「人違いじゃなくてよかったですよ。」 …確かにね。 家に帰ってからも、学食で飲んだココアの味がまだ口に残っていた。