「シズクが元気になって本当によかった。旅行までブルーじゃシズクが可哀想すぎるし。」

「確かに(笑)今まで本当にごめんね…。」

「ごめんは聞き飽きた!さぁ、買い物買い物♪」





あの、男子高校生に感謝しないといけないな。


彼に会ってから、私は雨の日が嫌じゃなくなった。少し胸は痛むけど、思い出すのは傘の持ち主の彼。

傘は家の傘立てにいる。





「ねぇ、キャリー今から新しくするのってどう?」

「微妙…。」





アパートにわりと近い高校の制服だったし、いつか傘返したいな。

そんなふうに思った。