ちっぽけな幸せを君に

 「残念ですが……HIVが確認されました――」


 窓に水滴がつき、みるみるうちに一面を覆いつくした。


 「通常HIVの保菌だけでは命の危険はありません。HIVは免疫力を低下させる働きがあり、その状態で日和見感染症や非感染症と呼ばれる物に感染し、AIDSと判断され命に危険を及ぼします」


 医師は事細かに説明していたが俺の頭の中は流歌の事でいっぱいだった。


 医師はさらに続ける。


 「霞さんにも説明しましたが、HIVに感染したからといって――」