ちっぽけな幸せを君に

 無事、病院まで雨は降り出す事はなかった。自動ドアをくぐり、待ち合い室を抜ける。


 診察室を訪ねると、医師は少し驚いた顔をし俺に椅子をすすめた。


 「結果は……?」


 俺は挨拶も忘れる程緊張し、単刀直入に尋ねる。


 「まずは時任さん、あなたについてはHIV感染は認められませんでした」


 正直自分の事はどうでもよかった。自分はどうなろうと流歌さえ無事なら構わない――


 「次に霞さんですが――」