ちっぽけな幸せを君に

 「あなたも血液検査を受けて下さい」


 「え?」


 「御兄妹ではありませんね?」


 医師は言葉こそ問い掛けの形を取っていたが、その眼差しは確信に満ちていて俺には否定出来なかった。


 「はい――」


 「やはりそうでしたか……ご存知だと思いますがHIVは性行為でも感染します。その確率はけして高くはありませんが零でもありません。わかりますね?」




 数日後、流歌は退院した。