ちっぽけな幸せを君に

 流歌の病室から出て来た医師は俺達に尋ねる。


 「いや……俺は――」


 「父親です!!」


 俺の言葉に被せる様に流歌の義父は叫んだ。


 「そうですか、ちょっとよろしいですか?」


 「はい……」


 流歌の義父と医師は診察室の方へ歩きだす。


 「あっ……俺も!俺も行きます!」


 呼び止める俺に医師は振り返ると、


 「申し訳ありませんがご家族以外には……」


 と頭を下げた。