ちっぽけな幸せを君に

 「人を避けられるって――人と関わるのがそんなに嫌なのか?」


 流歌は俺の方を向くと眉間に皺を寄せた。その仕種は怒ったとゆうよりは驚いたように見えた。


 「……そうね、あなたと同じ。他人との関わりは煩わしいだけだから、あなたみたいに軽薄な態度で上辺だけの付き合いなんて私には出来ないから」


 「上辺だけ……な、また随分な言われようだな――でも、まあ間違ってはないな……」


 雨は少し弱くなり、遥か遠くに雲の切れ間が覗き、そこから街に光が射しているのが見えた。