ちっぽけな幸せを君に

 「やっぱりここにいた……風邪、引くよ?」


 「ん……やっぱり、歌――聴こえないな」


 「雨だからね……」


 暫くお互い口を開かずに雨に打たれていた。ただ雨に――


 「……聞かないのか?」


 「私にはどっちでもいい事だから――今のかずきを知ってるから……」


 「そうか……サンキュー。風邪引くからもう戻れ」