ちっぽけな幸せを君に

 俺がそうゆうと二人はわざとらしく声を大きくして言った。


 「時任君、あっ……こっちの呼び方のほうが馴染みがあるかな?『親殺し』君――」



 教室の中が一瞬で静まり返り、皆の視線が俺に集まる。


 「お前が前に通ってた学校に俺の従兄弟がいてな、聞いたんだよ。お前、母親を刺し殺したらしいな」



 「だったら……どうなんだよ?」