ちっぽけな幸せを君に

 綾香と別れた俺は一つ決心をした。


 それは歌声の女の子に想いを伝える事。例えそれで歌声を聴く事が出来なくなったとしても――



 綾香と別れてから数日後の昼休み、俺が意を決して屋上に行こうと席を立ち上がると誰かに名前を呼ばれた。


 周りを見渡してみると、どこの学校にも一人はいる……いわゆる不良と呼ばれる二人が俺の方を向いてにやにやと薄笑いを浮かべていた。


 「呼んだか?」