ちっぽけな幸せを君に

 「……」


 「……」


 「……歌?」


 目を開いて尋ねる綾香に俺は頷いて見せる。


 「綺麗な歌声だろ?誰かは知らないんだけど、晴れた日の昼休みはいつも謳ってるんだ」


 「本当に綺麗な歌声……かずきはいつもこれを聴きに来てたんだ?」


 「ああ、転校してきてから晴れの日は毎日な」


 「そっか……ねぇ、かずき――」


 「うん?」