ちっぽけな幸せを君に

 「付き合ってくれない?」


 美人と言って差し支えない女の子に告白をされる。普通ならば手を叩き喜んでもおかしくないが、何故か俺の頭に浮かんだのは別の事だった。



 酷く……


 俗物的な言葉――



 嬉しいとか迷惑、そんな事ではなく『心に届かない言葉』のように感じた。


 その時の俺は、それは綾香を好きではないからだと判断し、気にもとめなかった。