ちっぽけな幸せを君に

 外は相変わらずの雨で階段も端の方は雨が吹き込んで濡れていた。


 「で、何?」


 綾香は俺の言葉で振り向き、その切れ長の目で見つめて来る。


 一般的に見ても整った顔、切れ長なのにくっきりした二重の瞳、スッと通った鼻筋に控え目な薄い唇。


 ウェーブのかかった長い髪は腰まであり、同世代とは思えない程大人の魅力をかもしだしていた。


 「時任君」