ちっぽけな幸せを君に

 俺はごまかすように歌菜にキスをし、抱きしめる。


 「誰にも取られたりしないよ、俺は歌菜のだから……」


 「うん……」




 愛しい、それは違うのかもしれない。


 だが例え愛ではなくても今の俺には歌菜の存在が必要だった。


 自分を保つ為に……




 その夜歌菜が家に泊まると言い出し、俺は綾香に了解を得るために電話をした。