ちっぽけな幸せを君に

 「だからね、私は思ったの。人より得るものが少ないなら、その分あの子には人よりたくさん笑っていて欲しい……」


 「そうだな……誰よりも――」


 「かずき――あの子をお願いね……」


 俺はただ黙って頷いた。


 何故か声に出す事は出来ずに――





 次の日、俺は妙な息苦しさに目を覚ました。


 「歌菜……?」


 歌菜が俺の上に体を半分乗せて、規則正しく寝息を立てている。