ちっぽけな幸せを君に

 昼休みの俺だけのコンサートは日課になり、俺はあししげく屋上へ通うようになった。


 一週間程たったある日、その日は雨で屋上に行けずに俺は教室から外を眺めていた。


 絶え間無く降り注ぐ雨は、窓にひかれたカーテンのように街を虚ろに見せる。


 元から雨は嫌いじゃない。ただ、今はあの歌を聴く事が出来なくなるのが不満だった。


 「昼休みだけでいいからやまないかな……」


 そんな都合のいい事を考えていた俺は不意に声をかけられて振り向いた。