ちっぽけな幸せを君に

 「……いいのか?」


 「別に断る理由もないでしょ?」


 綾香はそう言った後、歌菜の頭を軽く叩きながら続けた。


 「歌菜!姉ちゃんの前でいちゃつかないの!」


 「はぁい」


 歌菜は俺の体から腕を解き、横にちょこんと座った。


 手探りでコーヒーを捜す歌菜の手に俺はコップの柄を持たせてやる。


 「ありがとう、かずきさん」