ちっぽけな幸せを君に

 「そう……」


 「お姉ちゃーん!私のスカートどこー?」


 壁越しに歌菜が綾香に尋ねる。綾香は立ち上がると、隣の部屋のドアに手をかけて言った。


 「いくらかずきでも歌菜を泣かせるような真似をしたら許さないから――」


 綾香はそのままドアを開けて隣の部屋に入って行った。




 きっと綾香も気付いている。歌菜は流歌に似ている、だからこそ綾香は言ったのだろう。