ちっぽけな幸せを君に

 俺は綾香の言葉に頷いた。


 「本当……久しぶりね――」


 綾香が俺の向かいに腰を下ろしながら言う。


 「そうだな――」


 「歌菜からあなたの事を聞いた時は驚いたわよ……歌菜が学校の屋上であなたに会ったって言うから、私はてっきりまだ霞さんの事を忘れられないんだと思ってた――」


 「……」


 「霞さん、見つかってないの?」


 「ああ――」