ちっぽけな幸せを君に

 「その娘も心に傷を持っていて、ある事をきっかけに俺達は付き合い出した。俺はその娘に……流歌に救われた」


 俺は後ろを向いて本だなから一冊のノートを取り出して、早苗に渡した。


 「でも、流歌は冬を待たずに俺の前からいなくなった」


 早苗はノートを開いてページをめくる。


 「HIV……?」


 「ああ……AIDSの元になるウイルスだ」


 「エイズっ!?」