ちっぽけな幸せを君に

 その日は結局時間が足りずに、俺と早苗、啓太の高校だけでお開きになった。


 みんなを順番に家に送り、必然的に1番俺の家から近い早苗が最後になった。


 「あー!楽しかった!明日は薺ちゃんと唯さんのとこだね」


 「ああ、そうだな」


 「そういえばかずき、あの時屋上で誰かと話してなかった?」


 「ん、ああ、たんなる後輩だよ」


 「そっか……あの屋上、何かあったの?」


 俺は早苗の言いたい事がわからないフリをして言った。