ちっぽけな幸せを君に

 「これは俺の――」


 説明しようと口を開いた俺の言葉に早苗の声が重なった。


 「かずきー!こんなとこにいた!次行くよー」


 「わかったわかった!」


 俺は早苗に返事をしてから、歌菜に聞いた。


 「来週、土曜日またこの時間、ここで会えるかな?」


 「え?あ、はい……」


 「ありがと、じゃあまた……」


 俺はそう言い残して屋上を後にした。