ちっぽけな幸せを君に

 6月19日


 今日は謳いに行くのはやめようと思っていたのに、やっぱり行ってしまった。


 あいつとの唯一の繋がりだから――


 昨日教室で聞いた通りあいつは椚さんを連れて屋上へやってきた。


 胸が苦しくて、破裂しそうにだった……


 それでも謳い続ける私に風があいつの声を運んで来てくれた。


 『綺麗な歌声だろ?』



 確かにあいつはそう言った。