「ニャー」

ルイ!?

安心したのも束の間。

当麻くんはベッドからヒョイと起きあがると、

走ってきたルイを、満面の笑みで抱きあげた。



「ルイ、ジャマしに来たか? お前オスだしな。

オレがさやを独り占めしたから妬いてんのか?」

……まさかぁ。

内心そう思いながらも、敢えて言わない。

だって……。

当麻くんの親バカならぬ、ネコのかわいがり方は、尋常じゃないもん。



「ん~。チュッ、チュッ」

うわ、またやってる。

我が子を抱くかのように、ルイを抱っこして、

目を細めて、甘々な雰囲気なんだけど……。




正直、当麻くんがここまでネコ好きだと思わなかった。

結局そのあとは、悠馬くんの事は言うタイミングがなくて。

結局、当麻くんに伝える事ができないまま

一週間が過ぎた。