恋するキャンディ3私だけの甘々不良彼氏

「……あれっ。保健室でのこと、話すんじゃなかったっけ」

「おー。それだけどな、悠馬から話させるわ」

「そうなの? っていうか、さっき悠馬くんが当麻くんを止めるなんて思わなかった……かなり意外」

「そーか? オレは、絶対止めると思ってた」

自信満々に言い切る当麻くん。




「どうして?」

「悠馬さ、家庭が複雑だつってたろ。アイツな~、弟の腕1回折ってんだよな」

「え……?」

「中学んとき、毎晩夜遊びに行くん弟に止められてさ。

脅すつもりで腕に力入れて……揉み合ってるうちに、マジで折っちゃったみてぇ。

そっからかな。悠馬が家庭ん中で、ギクシャクし始めたのって。

父親からは元々好かれてねーし、そのことで余計居辛くなったって」




「そうだったんだ……。じゃあさっきの見て、かなり辛かったんじゃないの? 昔を思い出したっていうか」

「そーかもな。キララもワザとやったわけじゃねーもんな。んなこと、オレだってわかってっし。

けど悠馬なら、その気持ちが……痛いほどわかるって思ってる」

だから悠馬くんは、さっきキララちゃんを庇おうとしたんだ。