恋するキャンディ3私だけの甘々不良彼氏

かと言って帰らないわけに行かないし。

「彩菜、私のせいにしていいよ」

「……えっ?」

「だって、元はと言えば私が隠れてたからこうなったんだし。

彩菜も私に関わらなかったら、レナにこんなコトされなかったんだよ。

私がムリに誘って、帰れなかったってコトにしよう! ゴメンね、彩菜や横田くんまで巻き込んじゃって……」

彩菜は顔を上げて、黙ったまま涙を流していた。




「それじゃ……さやが怒られるよ?」

「いいよ、別に。どうせ、この旅行全然楽しくないし。

当麻くんとのイヤな思い出ばっかだし、今さら先生に怒られた所で……もう、これ以上最悪になりそうにナイから」

ムリに笑ってそう言ったら、彩菜がブンブンと首を横に振った。

「さや、そんなコト言わないでぇ」

「彩菜……」



「昨日、一緒に楽しい旅行にしよう! って言ってたのに。ワガママ言ってゴメン……。

いくらなんでも、さやだけのせいにできないよ」

「当たり前だろ。オレら3人、運命協同体だぜ! さ、早いとこ駐車場行こうぜ?」

今まで話すタイミングを失ってた横田くんが、突然入ってきた。

その明るい調子に、思わず彩菜とふたり、顔を見合わせて笑った。