恋するキャンディ3私だけの甘々不良彼氏

「うっ……うぅっ」

「え!? どうしたの、彩菜?」

彩菜は顔をクシャクシャにして、泣きだした。

「昨日の夕食の時も、今日は時間がないから時間厳守だって言ってたよね。

戻ったら、先生に怒られるよ。イルカショー見てたなんて言ったら……余計」

そして、その場にうずくまったまま、動かなくなってしまった。



「大丈夫だよ、とりあえず行こう。今回は私たちだけが悪いんじゃないし」

「ううん、レナってズルいから、うまいコト言うに決まってる。

昨日絹川くんたちだって、罰として先生に頬を叩かれたらしいよ? 怖いよ……」

そうなんだ!? 当麻くんなにも言わないから、知らなかった。

私が話を聞きに言った時は、笑い声も聞こえてたし、

多少和やかな雰囲気だったから、お小言だけですんだのかと思ってた。



「ねぇ、横田くん。彩菜を元気づけてよ……」

横田くんに話を振ると、

「オレが!? イヤ、オレも先生怖いっつの。当麻たち、かなりドツかれて、怒鳴られたらしいとは他のヤツから聞いた」

なんて言って、ビビってる。

「どうしよう……うぅっ。戻りたくないよぉ」

もぅ……。

彩菜が余計怖がるようなコト言わないでよ。